フランス語の数字の読み方に比べたら日本語の数字の読み方は、とても論理だっていてシンプルです。
難しくはないので、日本語を勉強している外国人もそれほど苦労しないのではないでしょうか。
ものの数え方となると日本語はめちゃくちゃ面倒臭いけど…
今回は、物の数え方ではなくて、シンプルに「数字の読み方」についてなのですが、これがフランス語だと非常にややこしいのです。
フランス人の祖先のガリア人の数え方が元になったとか、手足20本の20進数法が数えやすいとか、諸説は色々あるようですが、なぜフランス語での数の言い方が変なのかの理由は、はっきりとはわかっていないようです。
フランス語数字一覧【1から20】
0から20までの数字のリストです。
数字 | 書き方 | 読み方 |
0 | zéro | ゼロ |
1 | un,une | アン、ユヌ |
2 | deux | ドゥ |
3 | trois | トロワ |
4 | quatre | キャトル |
5 | cinq | サンク |
6 | six | シス |
7 | sept | セット |
8 | huit | ユイット |
9 | neuf | ヌフ |
10 | dix | ディス |
11 | onze | オンズ |
12 | douze | ドゥーズ |
13 | treize | トレーズ |
14 | quatorze | キャトーズ |
15 | quinze | キャーンズ |
16 | seize | セーズ |
17 | dix-sept | ディセット |
18 | dix-huit | ディズユイット |
19 | dix-neuf | ディズヌフ |
20 | vingt | ヴァン |
変なところその1
まずさっそく変なところがありますね。
17から19は「dix-sept」というように「10、7」という組み合わせで言っているのに、11から16までは、オリジナルな言い方があるところです。
日本語だったら、11から19まで全て「10、1(じゅういち)」〜「10、9(じゅううく)」などのように、全て10と1桁の数字を順番に言うだけでとてもシンプルです。
英語の場合は、「eleven(11)」から「nineteen(19)」まですべて、オリジナルな言い方ですね。「11(テンワン)」とか、「19(テンナイン)」という風には言わず、この範囲は全て一応オリジナルな言い方で統一されています。
フランス語数字一覧【21から69まで】
21から69くらいまでは、まあまあ普通です。
数字 | 書き方 | 読み方 |
21 | vingt et un/une | ヴァン テ アン(ユンヌ) |
22 | vingt-deux | ヴァント ドゥ |
23 | vingt-trois | ヴァント トロワ |
24 | vingt-quatre | ヴァント キャトル |
25 | vingt-cinq | ヴァント サンク |
26 | vingt-six | ヴァント シス |
27 | vingt-sept | ヴァント セット |
28 | vingt-huit | ヴァン チュイット |
29 | vingt-neuf | ヴァント ヌフ |
30 | trente | トラント |
31 | trente et un/une | トラント テ アン(ユンヌ) |
32 | trente-deux | トラント ドゥ |
33 | trente-trois | トラント トロワ |
34 | trente-quatre | トラント キャトル |
35 | trente-cinq | トラント サンク |
36 | trente-six | トラント シス |
37 | trente-sept | トラント セット |
38 | trente-huit | トランテュイット |
39 | trente-neuf | トラント ヌフ |
40 | quarante | キャラント |
41 | quarante et un/une | キャラン テ アン(ユンヌ) |
42 | quarante-deux | キャラント ドゥ |
50 | cinquante | サンカント |
51 | cinquante et un/une | サンカン テ アン(ユンヌ) |
52 | cinquante-deux | サンカント ドゥ |
53 | cinquante-trois | サンカント トロワ |
54 | cinquante-quatre | サンカント キャトル |
55 | cinquante-cinq | サンカント サンク |
56 | cinquante-six | サンカント シス |
57 | cinquante-sept | サンカント セット |
58 | cinquante-huit | サンカンテュイット |
59 | cinquante-neuf | サンカント ヌフ |
60 | soixante | ソワサント |
61 | soixante et un/une | ソワサン テ アン(ユンヌ) |
62 | soixante-deux | ソワサント ドゥ |
63 | soixante-trois | ソワサント トロワ |
64 | soixante-quatre | ソワサント キャトル |
65 | soixante-cinq | ソワサント サンク |
66 | soixante-six | ソワサント シス |
67 | soixante-sept | ソワサント セット |
68 | soixante-huit | ソワサンテュイット |
69 | soixante-neuf | ソワサント ヌフ |
まあ普通ですが、
ただ、21とか31とか、1の位の数字が1の時だけ、
「vingt et un(ヴァン テ アン)」のように「20と1」という風になります。
「vingt un(ヴァン アン)」ではなくて、なぜか「et(エ)」という「〜と」にあたる接続詞みたいなのが入ります。
22は、「vingt-deux」なので「et(エ)」は使いません。
まあこれぐらいならば、ちょっとした例外用法と捉えられますが…
問題は70以降です…
フランス語数字一覧【70から99まで】
70からいきなり足し算が始まっちゃうんですね〜。
数字 | 書き方 | 読み方 | |
70 | soixante-dix | ソワサント ディス | 60+10 |
71 | soixante et onze | ソワサン テ オンズ | 60+11 |
72 | soixante-douze | ソワサント ドゥーズ | 60+12 |
73 | soixante-treize | ソワサント トレーズ | 60+13 |
74 | soixante-quatorze | ソワサント キャトーズ | 60+14 |
75 | soixante-quinze | ソワサント キャーンズ | 60+15 |
76 | soixante-seize | ソワサント セーズ | 60+16 |
77 | soixante-dix-sept | ソワサント ディ セット | 60+17 |
78 | soixante-dix-huit | ソワサント ディズイット | 60+18 |
79 | soixante-dix-neuf | ソワサント ディズヌフ | 60+19 |
80 | quatre-vingts | キャトル ヴァン | 4×20 |
81 | quatre-vingt-un/une | キャトル ヴァン アン(ユンヌ) | 4×20+1 |
82 | quatre-vingt-deux | キャトル ヴァン ドゥ | 4×20+2 |
83 | quatre-vingt-trois | キャトル ヴァン トロワ | 4×20+3 |
84 | quatre-vingt-quatre | キャトル ヴァン キャトル | 4×20+4 |
85 | quatre-vingt-cinq | キャトル ヴァン サンク | 4×20+5 |
86 | quatre-vingt-six | キャトル ヴァン シス | 4×20+6 |
87 | quatre-vingt-sept | キャトル ヴァン セット | 4×20+7 |
88 | quatre-vingt-huit | キャトル ヴァンチュイット | 4×20+8 |
89 | quatre-vingt-neuf | キャトル ヴァン ヌフ | 4×20+9 |
90 | quatre-vingt-dix | キャトル ヴァン ディス | 4×20+10 |
91 | quatre-vingt-onze | キャトル ヴァン オンズ | 4×20+11 |
92 | quatre-vingt-douze | キャトル ヴァン ドゥーズ | 4×20+12 |
93 | quatre-vingt-treize | キャトル ヴァン トレーズ | 4×20+13 |
94 | quatre-vingt-quatorze | キャトル ヴァン キャトーズ | 4×20+14 |
95 | quatre-vingt-quinze | キャトル ヴァン キャーンズ | 4×20+15 |
96 | quatre-vingt-seize | キャトル ヴァン セーズ | 4×20+16 |
97 | quatre-vingt-dix-sept | キャトル ヴァン ディセット | 4×20+17 |
98 | quatre-vingt-dix-huit | キャトル ヴァンディズイット | 4×20+18 |
99 | quatre-vingt-dix-neuf | キャトル ヴァン ディズヌフ | 4×20+19 |
60(soixante)までは、オリジナルの言い方があるのに、70からはそれがなくて既存の数字を足し算掛け算して言うのですね。
70は「soixante-dix(ソワサント ディス)」つまり「60、10(ろくじゅう じゅう)」
ベルギーなどでは、70は「septante」という単語があるんですよね。
しかしフランスで70は「soixante-dix」なのです。
71は、「soixante et onze(ソワサン テ オンズ)」なので「ろくじゅうとじゅういち」
72は、「soixante-douze(ソワサント ドゥーズ)」なので「ろくじゅうじゅうに」
71の時だけまた、「et(エ)」という「〜と」という単語を挟みます。
80に来ると「quatre-vingts(キャトル ヴァン)」
なんとこれは、「4つの20」と言う意味なんですね。
ここで掛け算が入ってきています。
そしてここから80台と90台では、1の位が1でも「et(エ)」は挟まなくなりますね。
81は、「quatre-vingt-un/une キャトル ヴァン アン(ユンヌ)」
91は、「quatre-vingt-onze(キャトル ヴァン オンズ)」
91は、「よん にじゅう じゅういち」
99は、「よん にじゅう じゅうく」
このような感じで、私は割と無意識に頭の中で計算しながら数字の言い方を思い出しながら言っています!
この辺りは、20進数なのかなと思っちゃいますね。
フランス語数字一覧【100から】
フランス語の数字の言い方が難しいのは主に上記の70から99くらいまでの間の数字が面倒なのですが、100以降はだいたい普通です。
100 | cent | ソン(サン) |
101 | cent un | ソン アン |
102 | cent deux | ソン ドゥ |
200 | deux cents | ドゥ ソン |
201 | deux cent un | ドゥ ソン アン |
202 | deux cent deux | ドゥ ソン ドゥ |
300 | trois cents | トロワ ソン |
1.000 | mille | ミル |
2.000 | deux mille | ドゥ ミル |
3.000 | trois mille | トロワ ミル |
10.000 | dix mille | ディ ミル |
100.000 | cent mille | サン ミル |
1.000.000 | un million | アン ミリオン |
10.000.000 | dix millions | ディ ミリオン |
1.000.000.000 | un milliard | アン ミリヤール |
10.000.000.000 | dix milliards | ディ ミリヤール |
1.000.000.000.000 | un billion | アン ビリオン |
100以上の数字は、100(cent)に1〜99の数字を付け足していけば良いわけです。
注意点は 「cent」に 「s」をつける場合とつけない場合があるところです。
200以降は「cent」に 「s」をつけてcentsになりますが、数字が続く場合、つまり1か10の位が0ではない場合、「s」をつけません。
たとえば、
200 は、「deux cents (ドゥ ソン)」
201は、「deux cent un(ドゥ ソン アン)」
お気づきかと思いますが、mille にはどんな場合も s をつけません。
数字表記のカンマとピリオド
日本では、小数点を表すのはピリオド「.」、3桁単位の区切りに使うのはカンマ「,」ですね。
フランスではそれが逆になるので気をつけてください。
例えば、100万という数。
日本では、こう書きますね。
1,000,000.00
ピリオド以下は少数の範囲ということです。
フランスでは同じ数をこのように書きます。
1.000.000,00
慣れればそれまでなのですが、知らないと戸惑いますね。