英検(年3回)とは違ってフランス語検定は2級以下は年に2回、1級と準1級は年に1回しか受けられないんです。
1次試験の対策は問題集など出ていますが、2次試験である【面接】の内容は、何を聞かれるか過去問対策の本や公式ホームページにはあまり詳しくのっていないのでその辺りをご説明します。
今回は、フランス語と日本語のバイリンガルの子(15歳)が、仏検2級を初めて受けてみた時の体験談となります。
この子は、12歳くらいまでフランスで生活していましたので基本的な日常会話はもちろん、教育も現地で小学校レベルまではフランス語で受けています。
聞いたり話したりは普通にできますが、フランス語は書くのが難しいので2級でも1次試験はあまり高得点はとれていません。
それもあわせてご紹介します。
仏検(フランス語検定)2級合格率
1次試験、2次試験の合格基準点(最低点)
仏検(実用フランス語技能検定)の公式サイトに、各級の合格率など過去3年間のテストの結果データが公表されています。
それによりますと、2018年度の2級の受験結果はこのような感じでした。
仏検2級の試験は春と秋の2回行われます。
合格基準点 | (最終)合格率 | |
2級1次試験(春) | 58点 | 34.4% |
2級2次試験(春) | 20点 | 29.8% |
2級1次試験(秋) | 58点 | 34.5% |
2級2次試験(秋) | 19点 | 29,6% |
2次試験の合格率というのは「最終合格率」で、2級を受験した人の総数に対する最終的な合格率のようです。
例えば、2級(春)の2次試験の受験者数は525名。
そのうちの429名が合格とあるので、1次試験を合格し2次試験に進まれた方の約80%以上の方が合格していることになります。
2級は最終的には受験した人の約30%が合格しているのですが、1次試験の合格率は34.4%なので、まず1次試験を突破するのが難しいようです。
仏検2級の難易度
仏検の公式サイトによると、2級のレベルはこのように書いてあります。
程度:
日常生活や社会生活を営む上で必要なフランス語を理解し、一般的なフランス語を
聞き、話し、読み、書くことができる。標準学習時間:
400時間以上(大学のフランス語専門課程4年程度で、読む力ばかりでなく、聞き、話し、ある程度書く力も要求される。)
(引用:仏検公式サイト)
今回(2019年春)受けた2級の1次試験の合格基準点は59点でした。
うちの子の成績ですが、2級はほぼノーベンで受験し、1次試験の得点は「73点」でした。
ディクテ(書き取り)に苦労したようです。
フランス時代も、ディクテの点数はひどかったです(汗)。
これに比べると、センター試験のフランス語は全てマークシートなので高得点がとりやすいです。
![文法](https://wide-learning.com/wp-content/uploads/2019/04/image-14-320x180.png)
ディクテなど記述問題があることを考えるとセンター試験よりも仏検2級の方が難しいかと思いますが、合格基準点は毎回58点前後のようなので、ディクテで点が取れなくても、文法や語彙など基礎が出来ていれば合格は難しくなさそうです。
仏検2級の2次試験(面接)
面接の当日の集合時間や持ち物
2次試験の案内はハガキで来ます。
このハガキが、1次試験の結果通知と2次試験の受験票を兼ねたものになりますので、届いたら試験日まで大切に保管してくださいね。
2次試験の集合時間なのですが、変な時間でした(笑)。
集合時間 14:08 (受付は集合時間の5分前からはじめます)
こんな感じで書いてあります。
実際に面接当日行ってみてわかったのですが、だいたい10人ぐらいずつ6分刻みで集合時間が指定されているようでした。
会場に行くと待合室のようなところに通されます。
この待合室で待機できるので、集合時間の5分前よりももっと早く着いてもかまいません。
待合室は広く、沢山の人が待っていてここで勉強をしている方もいました。
集合時間の5分前になると呼ばれます。
例えばうちは14時8分集合だったので、14時3分に
「14時8分集合の方は受付にお越しください」と集合がかかります。
大きな待合室の片隅に受付の係りの人がいるので、そこに行って「受験票」と「身分証明書」を見せます。
その時に、番号札を渡されます。
「1から6の番号札の方は2階、7から11は3階の面接室へ行きますからね」と説明を受けます。
集合時間の14時8分がくると10人ずつまとめて引率されて2階と3階の面接室へ連れていかれました。
面接時間は5分です。
14時8分ちょっとすぎに上へ移動して行き、面接が終わったのが14時21分くらいでした。
上の階へいってから、前にいた人2〜3人を待って、面接があり、きっちり5分で終了だったようです。
受験に来ていたのは、女性が7割くらいでした。
高校生以下の子供はほとんどいなくて、大学生風の方から年配の方まで様々でした。
受験票
身分証明書
筆記用具は必要ありません。
東京での面接会場は、壁がインスタ映えしておしゃれと有名なアテネフランセ。
![仏検アテネフランセ](https://wide-learning.com/wp-content/uploads/2019/07/Athenee-Francais.jpg)
面接で聞かれる質問内容
仏検の公式ページによると、面接の内容は面接対象者に合わせた内容の質問がされるとあります。
公式ページに書かれていた過去の質問例の質問はどれも聞かれなかったようです。
面接官は2人。
フランス人の男性と日本人の男性です。
面接室に入るとまずフランス語で名前を言います。
フランス人の面接官から質問をされます。
最初に聞かれた質問はこれだったそうです。
「夜寝る前にする事は何ですか?」
想定外の質問だったみたいですが、漫画を読むとか色々答えたようです。
それから聞かれたのが、
「日本語とフランス語はどちらが得意ですか?」
「日本が好きですか?」
「なぜ日本なんですか?」
「どんな漫画が好きですか?」
名探偵コナンが好きだと答えたので、
「名探偵コナンはどんな漫画ですか?」
と聞かれたようです。
面接官のフランス人はコナンのことを知らなかったようだったので、あらすじを簡単に説明したそうです。
普通は、「日本語とフランス語はどちらが得意ですか?」というような質問はないと思います。
うちの子の場合は、多分話し始めてすぐフランス語がネイティブだとわかったのでこういう質問になったのだと思います。
色々質問してから、次に何を聞こうかと面接官のほうも考えていらっしゃったようだということでした。
このように質問は1つだけではなく5分間の面接の間で面接官が臨機応変に聞いてきます。
どんな質問が来ても何らかの答えが返せるように雑談力が必要なようです。
面接官の方も優しそうで、話しやすかったようなので、リラックスして会話を楽しむつもりでのぞむのが良さそうです。
その後…
無事に合格通知が来て、仏検2級合格しました。
次は準1級目指してがんばります。
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