ケチというか… でも日本人に比べてお金の使い方は全然ちがうと思うよ
ケチかケチじゃないかって聞かれたら…
やっぱりケチでしょう。
フランス人が「ケチ」と言われる理由を考えてみたいと思います。
もくじ
フランス人はカッコ悪いケチではない
確かに「うわ〜ケチ〜」と思う人はどの国にも一定数います。
もちろんフランスにも。
お金を出すべき場面なのに、大切なことを犠牲にしても、お金を出したがらない人。
そういうのはかっこ悪いケチです。
女の子とデートにいってもお金をださない
1円単位で割り勘にする
おごってもらえるときだけ高い店を選ぶ
アメニティや無料のものをあるだけ持ち帰る
よれよれの服や汚い靴をはき続ける
他人のためにお金を使いたがらない
こういう人いますよね。
フランスにもいますよもちろん。
でもよくフランス人が言われている「ケチ」っていうのは、こういうかっこ悪いケチとは少し違い、「節約」に近いと思います。
フランス人の節約精神
水を大切にする
誰もいない部屋や廊下の電気などこまめに消す
古いものを大切にする
とにかくDIYなんでも自分で作る
流行にのらない
いらないものは買わない
夫のお母さんは、悠々自適の年金生活でお金にも困っていませんが、とにかく無駄遣いしません。
まず水を大事にします。
キッチンで洗い物をするときは、水道は流しっぱなしにせず、必ず洗い桶の中で洗います。
手を洗う水なども洗い桶にためているので、そのあと水はシンクに流さずに庭の植物にかけていました。
水を大事にするのはいいですね〜。
これからも本当に気をつけないと!
限られた大事な自然資源の1つですから。
それからDIY。
フランス人の中には、ある程度のDIY(日常大工)は皆んながやります。
中には、ゆっくり時間をかけてDIYで自分の家まで作ってしまう人もいるくらいです。
うちの夫は本業はIT関係で、器用ではないですが、試行錯誤しながら、家の改装(壁の断熱材取り替えからフローリング床貼りまで)、お風呂場の改装(タイル貼りやシャワー室作成)などなんでも出来るようになってしまいました。
上手ではないけど、専門家に頼まなくてもなんとかできてしまいます。
DIYショップはものすごく充実しているし、沢山あります。
週末はあらゆるDIYショップがお父さんたちで大にぎわい。
スーパーやお店は通年日曜休業の中、なぜかDIYショップは年中無休です。
高い人件費を払っていつ来てくれるかわからない業者を頼むより自分でやった方ははるかに節約にもなります。
それからもう1つ大切なのは古いものを大事にすることです。
ひいおじいさんの時代からの年代物の家具はとても大事に扱われて引き継がれています。
大事な家具はきちんと修理とメンテナンスをしながら使い続けます。
節約はフランス人の生活の中で自然と身についていく
節約バカンスの過ごし方
フランスは、バカンスが長いです。
バカンスと聞くと優雅なイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、よく日本人が海外旅行に行って豪遊するような過ごし方とはだいぶ違います。
フランスの学校は休みが多く、学校の夏休みなどは2ヶ月以上ありますから、どうやって過ごすか疑問に思いませんか?
夏休みの間は、登校日もなく部活もないどころか宿題もありません。
この長い休みを子供たちはどうやって過ごすかというと、
例えばある高校生A君は、休みに入ると最初の1週間は、友人に誘われて友人の家族がもつ山の別荘に出かけて行きました。
その後、2週間は母方の祖父母の家に1人帰省して田舎の生活を満喫します。
次の3週間は、両親が半年前から予約していたキャンプ場にキャンピングカーで向かいます。
海の近くのキャンプ場で同年代の友達もでき田舎生活を満喫します。
残りの2週間は、自宅にもどりバカンスから戻ってきた友達と会ったり、9月からの新学期に向けて揃えなければならない文房具などを買いにいきます。
全く勉強していませんね〜。
部活動もありません。
バカンスはバカンスなので、ちゃんと休むことが大事です!
バカンスの過ごし方も観光旅行をして散財しているわけではなく、親戚や友人の家にお世話になっている期間が多いのでお金もほとんどかかっていません。
親戚や知人を最大限に利用して節約です!
お金はかからない代わりに、気を使ったり、お手伝いをしなければならなかったり、あるいは叱られたりすることもあると思います。
長いバカンスをいかにお金をかけずに過ごしていくのか、学校を離れて生活していくことでも節約の習慣がついていっているのではないかなと思います。
節約バカンスにはキャンプ場も人気です。
自前のキャンピングカーで行く場合と、キャンプ施設常備のキャンプ村のような場所があります。
キャンプ場では、場所は変わっても家にいる時と同じように自炊をして洗濯をして食料品を買い出しに行かなければなりません。
家族で一緒に買い物する機会が増え、「ママこっちの方が安いよ」と、自然に金銭感覚が身につきます。
一緒に家事をすることで、いかにお金を無駄にしないでやっていくか自然と見習っていくのだと思います。
不便なフランスでコツコツ節約
日本は便利すぎます。
なんといってもコンビニ!
24時間いつも開いていて、ちょっと歩けば別のコンビニがある街。
コンビニチェーン同士での熾烈な競争により創意工夫されたクオリティの高い品々が、本当に購買意欲を誘います。
一歩入ったら最後、必要なもの以外も目に入ってしまい、ついつい買ってしまいませんか?
フランスでは、コンビニなど便利なものはない(一部長時間営業の小売店がありますがに日本のコンビニとは別物!)どころか、スーパーマーケットは日曜日が休業です。平日も早く閉まってしまいます。
それでも成り立っているのは、フランスでは食料品はまとめ買いしますし、一部生鮮食料品はスーパーではなくマルシェ(市場)で買うような習慣があるからでしょう。
まとめ買いした食料品を無駄にしないよう、残り物の野菜のスープとチーズだけという質素な食事になったとしてもなんの問題もありませんし、よくあることです。
買い物の習慣が違うのは節約に一役買っているような気がします。
お土産文化はないので節約
あと細かいことですが、出かけたらお土産買うのってけっこうな出費になりますよね。
日本では、観光旅行に行くと必ずお土産屋があって、お土産を買って帰るのは当たり前になっていますね。
フランスの観光地にいってもお土産屋さんはありますから、ある一定の需要があるのでしょう。
でもその数は日本に比べると少ないです。
私の夫やその家族がそういったお土産を買うところを見たことがありません。
買って帰ってもお土産を配る習慣がないからです。
観光に行ったら現地で美味しいものを食べ、現地を散策し、ローカル文化に触れるのがそもそもの目的です。
旅行の土産話はしても土産物は配らないし、自分のためにも買いません。
いろんな観光地からの土産物などをリビングに飾りたくないというのもあるかもしれません。
少なくとも私はそうです。
食べ物はまだしも、観光旅行に行った人からお土産として置物などもらっても、ちょっと困ってしまいます。
ただ、今は日本に住んでいる以上、お土産文化があるので、自分だけはやりませんというのは「かっこ悪いケチ」になってしまいますから、買って配りますけどね!
そんなにケチってどうするの
節約したお金をいったい何につかうのでしょうか。
すばり、家とバカンスでしょうね。
家は日本のような木造の建売住宅とはちがい、石造りでしっかり作れば100年でも200年でも持ちますから、資産価値は下がりません。
若いうちは、家を買うためにコツコツと節約し、バカンスは無駄遣いしないよう気をつけながらも満喫し、余裕がでてきたら内容もグレードアップできます。
収入は決して多くなくとも、ある程度頑張れば、自分の家をもち、バカンスを過ごせるのだという人生設計があるので節約生活ができるのかもしれませんね。
あ、あとクリスマスにすごく使います。
クリスマスディナーや家族等へのプレゼントにけっこうなお金を使います。
その話はまた改めて…