コロナウィルスの影響で学校に通えない期間が数ヶ月にも及ぶことになり、9月入学にしてはどうかとの議論がされていますね。
学習がすでに遅れているとうこともあり入学時期を早速今年の9月にずらすという案もありました。
こちらに関しては早急過ぎて見送りになったようですが、9月入学・9月新学年制度は数年かかってでもぜひ実現させて欲しいと思います。
いろいろとガラパゴス化が進みがちな日本ですが、9月入学に関しては教育のグローバル化が叫ばれている中、改革が必要な部分ではないでしょうか。
9月入学に関しては、私はメリットの方が大きいと思うのですが、反対の方はどんな意見がかるのかしらと疑問に思っていたのでちょっと調べてみました。
もくじ
9月入学制度のメリット
夏休みをリフレッシュ期間に!
特に日本は真夏の過ごしにくさといったらないですよね。
6月くらいに1年の学習を終えて、長い夏休みは宿題に縛られずゆっくりとリフレッシュするなり、それぞれが新学年に備える期間とする方が良いのではないかと思います。
勉強のことを忘れて旅行や他のことをやってみるのも大事で子供の時に1年に1回はゆっくり遊ぶということでメリハリもつくと思います。
今のように学年の途中で夏休みがあるのは、学習リズムが中断されてしまうし、せっかくの長い休みなのに開放的な気分にはなれませんよね。
四季が反対の南半球のオーストラリアでは長い夏休みの終わった1月末が新学年の始まりです。
これも理にかなっていますよね。
冬の受験期の回避
今では冬が受験シーズンであるため、大雪になったり、インフルエンザが大流行したりで受験生も親も気をつかう季節です。
9月入学となれば、4月5月くらいからを受験シーズンにすればそういった心配も少なくなるのでは?
海外の学校へ留学しやすい
海外の学校が全て9月開始ではありませんが、
日本人が留学先として選びたいアメリカや中国、ヨーロッパの国多くは9月が新学期です。
3月に高校を卒業してから海外の大学へ行く場合は、半年間ほど遅れてしまいますし、1年間程度の留学をする場合も、学期始まりが同じであった方が便利なのは言うまでもないでしょう。
うちもフランスの学年が6月に終わったタイミングで日本へ引っ越しをしてきて、日本の学校へ行かせることにしたのですが、6月や7月では学年途中の転入生ということになりクラスに溶け込むのに苦労する場合もあります。
9月入学制度のデメリット
制度を変えることによる法律や試験などの変更
学校教育法だとか今の法律は4月入学を前提にされているものなのでその法改正とか、3月卒業を前提にした資格試験や教員採用試験の日程、その他いろんな変更が必要になってくるのでしょう。
細かいところを確認して調整していくと、新学期の時期の変更には時間はやはり必要なようです。
教育現場の混乱
1年間の行事の見直しや、部活動での大会の時期の見直しなどいろいろと影響は大きそうです。
運動部の集大成であるインターハイや甲子園など、暑い時期ではなく他の季節に移動できるのであれば、結果的にはそれの方が良いのではないのかなと、私は思ってしまいますが…
また、学校だけでなく、保育所や学童保育の現場への影響も少なくはないでしょうからいろいろな検討は必要になってきそうです。
子供の修学年齢
9月入学に変更となると入学時の年齢や学年の生まれ歳による区切りなどをどうするかも問題になります。
コロナの影響で、今、9月入学に変えてしまうと入学時期・卒業時期が半年ほど遅れてしまうことになります。
この点は、私はかなり問題なのではないかなと思っています。
ただでさえフランスと比べてみても今の時点で日本の子供たちが高校を卒業する年齢は約半年ほど遅いのです。
それに加えてコロナの影響で9月に入学をずらしてしまうと約1年ほど卒業が遅れてしまいます。
フランスでは早い子では、6歳にならずに小学校へ入学する子もいる制度です。
例えば、2020年9月に小学校入学予定の子供は、2014年1月〜12月生まれが対象となります。
2014年12月生まれの子は、5歳9ヶ月ほどで小学校入学していきます。
一方、日本でこのまま9月入学にずれ込んでいくと、2013年4月生まれの子などは7歳5ヶ月でやっと小学校入学という子が出てきてしまいます。
これは義務教育を受けはじめる年齢としては、かなり遅い、遅すぎると私は思います!
7歳過ぎてまで幼稚園にいるなんて、おかしいでしょ。
6歳ぐらいからしっかりした学習は始められると思います。
やっぱり9月入学にいずれは移行すべき
9月入学への移行は、しっかりした検討・準備が必要になるだろうし、膨大なお金もかかるかもしれませんが、考えられるデメリットよりもメリットの方が大きいように思います。
小学校への入学年齢も今より数ヶ月早めての9月入学ができるようにしっかり準備をしていくのが良いのではないでしょうか。
段階的に入学時期をずらして9月に近づけていけば、1学年だけ生徒の数が増える問題も解消されるし。
それから、飛び級や留年ももっと自由にできるようにしても良いと思います。
子供によっては早く社会に出たい子もいれば、自分のペースで時間をかけてゆっくり勉強したい子もいると思います。
フランスだと学年間の人数調整のために先生と親が相談して、よくできる子を飛び級させたり、学習内容についていけない子は1年留年させたりするのは日常茶飯事です。
1〜2年同級生の年が上でも下でもたいした問題にはなりません。
学校を卒業する年齢が、皆一緒の歳でなくてもいいじゃないですか。