海外生活が長い日本人がたまに里帰りで日本に帰ってきた時、
楽しみの定番としてあるのが、日本食と買い物ですよね!
高級なレストランや珍しい郷土料理を食べに行くことも良いですが、より身近で楽しいことのひとつにコンビニがあります。
日本のコンビニは都会ならば、少し歩けば必ず街角にあり、24時間開いていてしかも安全。
入れば、色々なニーズに合わせ工夫された商品が所狭しと並び、企業努力によって開発された品質の高い、季節感さえもある商品がたくさんありますね。
コンビニに入って、季節のスイーツやスナック、飲み物、お惣菜まで、見ているだけでもワクワクします。
新商品の開発も次々と行われ、1年前に里帰りした時にはなかった商品もいろいろと並んでいるので、流行りもわかりますし、楽しいですよね〜
ワクワク感とか安心感とか日本のコンビニは違うんですよね。
この素晴らしい日本のコンビニですが、フランス人の夫にはあまり魅力的なものではないようです…
彼がコンビニに行く用事といえば、ATMでお金を下ろすときだけ。
もくじ
フランスのコンビニ事情
街角のコンビニ Arabes du coin(アラブ・デュ・コワン)
フランスには、日本と同じようなコンビニはありません。
それでも最近はわりと遅くまでオープンしているミニスーパーマーケットが、パリなどの都市では増えてきてはいるようですが。
でも24時間オープンのチェーン店は聞かないですね。
コンビニと比べられるのが、昔からある通称「アラブ屋」です。
「Arabes du coin(アラブ・デュ・コワン)」は、「街角のアラブ屋さん」というな意味で、昔からフランスのコンビニに相当します。
とはいってもこれも24時間営業ではありません。
キリスト教の関係から、日曜日を安息日とする関係で、フランスでは日曜に労働することをよしとしないので、普通のお店やスーパーマーケットは日曜日がすべてお休みになっています。
宗教的な関係か、アラブ系の方の経営している小さな街角の食料品店は日曜日なども開いているので、どうしても日曜日に食品で調達しなければならないものがあるとアラブ屋さんに行くというわけです。
でもアラブ屋は、品揃えも悪いし、値段も高い!
だから、どうしても牛乳を買わなきゃいけないとか、緊急事態にしかいかないけどね。
何年も住んでいてフランスのコンビニ(アラブ屋)に行ったのはほんの数えるほどしかありません。
日曜に買い物をしないという前提で暮らしているので、そういう生活習慣になるんですよね。
コンビニは必要ないのです。
コンビニに行かなくても良いように買いだめしておく
今でもやっぱり違うな〜と思ってしまうことが、フランスと日本の食料品の買い出し事情の違いです。
生鮮食料品は新鮮なものを食べたいですよね。
お刺身などはやはり当日買ったものをその日のうちに食べたいし。
パンや牛乳だってそれほど日持ちはしないので、家族5人で生活していると買い物はほぼ毎日行かなくてはいけないですよね?
日本ではわりと普通じゃないですか?
でもフランスにいた時は、買い物はだいたい週2回です。
共働きで私もフルタイムで働いていた時は週1回だけでした。
メチャ混みの土曜日を半日潰して大型スーパーマーケットで買い出しです。
1週間分なので日持ちのするパン(何週間も賞味期限があるやつ)や乾燥パスタ、ソース、缶詰、ヨーグルト、チーズ、ハムを買い込み。肉も大量に買って冷凍庫行きです。
週の前半、野菜はフレッシュなサラダなどを食べられますが、後半は缶詰や冷凍の野菜をソテーしたりスープにしたり。
馴れれば週1回の買い物でもなんとか暮らせるものですね。
でも買い物に楽しみはありません。
食糧が必要だから買うという行為。
日曜は閉まっているので買い出しにいけるのが土曜日しかなく本当に地獄です。
うちの夫は買い物が大きらい。
なので、土曜日の買い出しは苦行…
それでも、食材は良いですよ。
特にハム・チーズ・果物は美味しいし。
ハムやチーズはまあまあ日持ちがするので毎日買い物しなくても大丈夫なんですよね。
週1回大型スーパーで買い込んで、週2回くらいはマルシェ(朝市)で新鮮な野菜や魚を買うというのが一般的なフランス人の買い物スタイルでしょうか。
フランスにコンビニはいらない?
流行り物に飛びつかないフランス人
ほどんどコンビニを利用しないうちのフランス人夫のことを書きましたが、
これはうちの夫だけでなく、フランス人一般にわりと言えるのではないかと思うのですが、
流行り物にあまり飛びつかないです。
なので、いまはタピオカブームとか、ふわふわかき氷ブームなど目に見えて流行っているものがフランスにはあまりないです。
フランスに久しぶりに帰っても時代の流れをほとんど感じないです。
街並みも景観を重視して市が建物の建築計画を許可するレギュレーションがありますからほとんど変らないし、スーパーマーケットで売っているものも必要なものが並んでいるだけです。
家具や食器も古くても良いものを大切にしていく文化があるので、使い捨てのものをあまり買いません。
IKEAの家具は、お金のない学生や若いカップルがしかたなく数年間使うためには買うけれど、徐々に本物の木の家具に変えていくようなスタイルです。
長く使えるものを見極めてから買うという考え方が基本なので、コンビニに行って珍しいものがあるかどうかにあまり関心がないのかな〜と思います。
まあ人それぞれでしょうけど。
あるもので工夫する
コンビニも便利ですけど、日本には100円均一ショップというまた素晴らしいお店があって、これもまた工夫されたアイデア商品が安く手に入るようになっていますね。
あれば便利な商品。
でも、無くてもなんとかなるんですよね。
どうしても必要な物ってわりと少ない気がします。
無駄なものを買わなければ、家の中もゴチャゴチャしないでスッキリと自分好みのインテリアスタイルを維持できるし、捨てるものが少なければゴミは少なくなり地球環境にも良い。
そういうことを考えたら、買う時に本当に必要がどうかということを頭の中で判断し、買わないという選択をするという率が、フランス人は多いのかなと思います。
24時間営業のコンビニは、治安の問題とか夜間の労働力の確保とか、フランスでは難しいこともありますから、実現は難しいと思うし、それほど必要ともされていないのかなと思います。