海外在住20年以上で3人の子供を育てているカテナです。
うちの子供達はフランス人と日本人のハーフで、3人とも個性が違うのですが見た目は「ハーフ」とすぐわかる顔立ちをしています。
フランスにいた時は、外見でそれほど注目を集めることはありませんが、
日本だと見た目でやはり目立ってしまいます。
それっていいことなのでしょうか?
ハーフってお得なのでしょうか?
もくじ
ハーフの子は可愛くてバイリンガルでお得?
芸能人に多いハーフタレントやモデル
芸能界では、かわいいハーフモデルやタレントさんが活躍しているのをよく見かけますね。
ハーフだと子供が可愛くなるからいいね、と言われることもあります。
ハーフの子は可愛いか?
答えは、「ハーフだから可愛いとはかぎらない」かな。
芸能でモデルなどで活躍している方は、「可愛いハーフ」の方達です。
「可愛い」の定義が、「モデルなどの仕事ができる容姿」と限定させていただきますが。
うちの子供達も赤ちゃんのころは、すれ違う人から「かわいい〜」とよく声をかけられました。(特に日本で)
でも赤ちゃんはだいたい可愛いものですからねw
ハーフの子の顔・髪の色・目の色
遺伝の法則で決まってしまうと思うのですが、
例えば白人の金髪青い目の人と日本人が結婚した場合、金髪と青い目は劣勢遺伝子なので、日本人の黒髪と茶色い目の遺伝子が勝ち、子供は髪は明るい色になりますが、目の色は青くなることはありません。
子供達はみんなフランスで育ったのですが、外見について何か言われて差別的な経験をした記憶はありません。
日本だと外見の違いによる差別はあると聞くので、もし日本で育てていたらどうなっていたかはわかりません。
日本では、どうしても目立ってしまうんですね。
海外ではそれほど感じていなくても、日本にいるとより自分が「ハーフ」ということを思い知る経験が多くなるのではないかと思います。
ハーフではなくダブルもしくはミックス
欧米では、人種が混ざっていることは珍しくないし、「ハーフ」という言葉は使われません。
フランスでは、「Metis(メティス):混血の人」という言い方があります。
でもそれほど頻繁に使われる言葉でもありません。
「混血の人」が普通すぎてわざわざ日常的に使う言葉ではないからです。
「Metis(メティス)なのね。やっぱりかわいいわね〜」といわれたことはあるので、フランス人にとっても混血は可愛いという認識があるみたいです。
「混血だと体が丈夫になるから絶対いい! 純血種だと病気が出るのが心配だから、混血の人がどんどん増えるべき!」
と生物学的な利点を喜び、混血を推奨してました…^^;
アメリカじゃあ混血じゃない人を見つける方が難しいと思うけど。
国民とは人種ではない
統計的なデータはわかりませんが、全くの純血のフランス人なんていないと思います。
フランスという国は歴史的に隣国との統合や分離など繰り返してきた大陸の1つの国なので、ヨーロッバの色々な人種が混ざっています。
日本人には、白人の区別がつかない人も多いかと思いますが、地域によって顔立ちはやはりちがいますし、そもそも見た目「白人」でも様々なバックグラウンドを持っているのが普通です。
一見「白人」と思っても、イタリア系だったり、アングロサクソン系だったり、スラブ系だったりやはり顔立ちも少し違います。
植民地支配の歴史もあるので、アフリカやカリブ、ポリネシアの人も移民として多くいます。
それらがもう混ざっています。
日本は島国で鎖国もやってたから、特に「ハーフ」は少ないんでしょうね。
日本に住んでいて日本語しか話さない一見して「ハーフ」とわかる子に対して「外国人」扱いしてしまう日本人を見ると、「ああ〜見た目で判断しちゃってるけど、この子も日本人なんだろうに」と思ってしまいます。
外国からの移民も多くなってきているし、家族の形も変わってきているので、混血の子供達への理解がもっと深まるといいと思います。
バイリンガルは生まれもった能力ではない
バイリンガルやトリリンガルは努力
ハーフでバイリンガルがお得かどうかですが、お得と思うかどうか自分が幸せかどうかは個人的な見解なので実際のところは本人にしか決められないと思います。
「ハーフでバイリンガルですが、これまで得したことがありません」という人もいます。
「バイリンガルですが自分は大したことない人間です」という人もいます。
日本では特にそうなんですが、ハーフでバイリンガルだと、まわりから「すごいね」とか「うらやましい」と軽く賞賛の声をかけてもらったりします。
日本人が日本語を話せるのって普通ですよね。
バイリンガルの環境にいた子がバイリンガルでも、本人はあたりまえのことと思っていて「すごい」といってもらえても実際の自分はそうじゃないのにと思っているかもしれません。
ハーフでもバイリンガルでもみんな違う
自己肯定感を持てる子ならいいですが、そうでない子もいます。
自己肯定感のない子は周りと比べたりしてしまってより劣等感を持ってしまうこともあります。
客観的にみて恵まれた環境にいる子とそうでない子はいます。
- 経済的な問題
- 家庭環境と親の教育方針の差
- 健康
- 国際結婚の家庭
子供には選択の余地がない「環境」ってものがあります。
生まれた時から「なんらかの差別のある社会」にいるわけですから、周りと比べ始めるといつまでたっても自己肯定感は生まれないでしょう。
ハーフでバイリンガルでもそれぞれの子供が置かれた環境は違っていて、それぞれの問題やなやみもあります。